2022年10月22日(土)
11月12日(土)
11月18日(金)
11月26日(土)の4日間、
クラシック音楽〜現代音楽までの流れを丁寧に追い、
「これまでの音楽」と「今、そしてこれからの音楽」を
体感できるコンサートプロジェクト
『 Meet Contemporary Music Days』を開催!
今回のテーマは、「meet ー新しい音との出会いー」。
足を運んでくださった方々が、
現代音楽という新しい音の体験に出会い、
『音楽とは何か?』を考えるきっかけとなれば、
主催者として望外の喜びです。
公演01
ヴァイオリン・リサイタル
『うたをうたう』
いつの時代の音楽にも、『うた』がある。
『うた』とは何か?
西洋音楽の始まりはグレゴリオ聖歌と言われているが、それは初め単旋律で歌われた。
西洋音楽を構成する三大要素は『メロディー、ハーモニー、リズム』だが、
起源はハーモニーもリズムも明確ではなく、メロディー=うた のみだった。
音楽の根幹を成す重要な『うた』であるが、現代音楽はその『うた』がなく、難解で聴きづらいので苦手だ。という意見をよく聞く。
本公演はそんな現代音楽作品の中にある『うた』にスポットをあてた。
交響曲をはじめオペラ、映画音楽と様々な音楽を手掛ける池辺、ローザ、林のソナタ。
「新しい複雑性」と呼ばれる流れを作り音楽界に新しい風を入れたファーニホウの見えない色彩、そして彼の弟子であるコッホの5つの小品(日本初演)。
ルネサンス期、日本、ハンガリー… 古今東西の『うた』をお楽しみください。
日時:2022年10月22日(土) 19:00-20:30 (開場)18:30
会場:MUSICASA 東京都渋谷区西原3-33-1
チケット代金:大人3,500円/小中高校生1,500円(全席自由) ※未就学児の入場はご遠慮ください
当日券・大人4,000円/当日券・小中高校生2,000円
プログラム
池辺 晋一郎:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ (1965)
ミクロス・ローザ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品40 (1986)
ブライアン・ファーニホウ:見えない色彩 (1999)
スヴェン=インゴ・コッホ:5つの小品 (2022)【日本初演】
林 光:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ (2004)
公演02
ヴァイオリン・リサイタル
『創り、奏る ~roots』
自ら創り、演奏する_「音楽家」としてのルーツを顧みる。
この公演は「音楽家」としての最もシンプルな、
『自ら音楽を創り、奏る』
という形を体現する音楽家の作品で構成されたコンサート。
バッハ、ヴィヴァルディ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、ブラームス、ラフマニノフ…歴史に名を刻む作曲家は皆当代一流の演奏家でもあった。
現在はブラームス、ラフマニノフ自身が録音した演奏をはじめ多くの「音楽家」の演奏を聴くことができ、その演奏はどれも非常にインスピレーションに満ちていて、大変刺激的である。
今回のプログラムはプロコフィエフ 、バッハ、ホリガー、ブッシュそしてバルトークのヴァイオリン独奏のための作品。
この最もシンプルな表現方法を体現する、彼らの素晴らしい音楽を届けたい。
時代も人種も違う作曲家それぞれの音楽をお楽しみいただき、“音楽とは?””音楽家とは?”を改めて考えるきっかけとなるような時間となれば、嬉しいです。
日時:2022年11月12日(土) 19:00-20:30 (開場)18:30
会場:みしまプラザホテル チャペル ソルミエ 静岡県三島市本町14-31
チケット代金:大人3,000円/小中高校生1,500円(全席自由) ※未就学児無料
当日券・大人3,500円/当日券・小中高校生2,000円
プログラム
セルゲイ・プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 作品115 (1947)
牧野 順也:独奏ヴァイオリンのための新作 (2022)【日本初演】
J.S.バッハ:シャコンヌ (ca.1720)
ハインツ・ホリガー:肖像 (2011)
アドルフ・ブッシュ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 (1908)
ベラ・バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz. 117, BB 124 (1944)
公演03
ピアノヴァイオリンデュオコンサート
『共に、奏る ~Ein Dialog』
「音」で語らう、世界のいま。
国内外で現代の音楽作品の演奏を積極的に行う奏者による、ディープなコンサート。
スロベニア出身の気鋭作曲家 ゼンクの Quasso(日本初演)をはじめ、12音技法を用いて抽象画を描いているような、途切れることのない音楽作品のカーター Duo、ベンジャミン 16-17歳時の意欲作 ヴァイオリンソナタ、そしてラストは「擦れ違いから断絶」や「アルトリ・テンピ」など、多彩多様な世界観を描きつづける稲森のモトゥス・インテルヴァロルム。
「音楽を奏る」とは複数人で演奏するということが圧倒的に多いだろう。そこでは各人が一緒に同じ音を弾くこともあれば、違う音やリズムを合わせることもある。
それらの無限の組み合わせが重なり合い、一つの音楽となる。
各人の音を声に置き換えてみると、それはまるで人と人との対話のようではないか_。
各人の声(音)の集結が一つの世界(音楽)となる。
私たちは対話をし、生きている。声も「音」ということを考えると、『音楽』はそんな私たちの営みの根源なのかもしれない。
20世紀、21世紀に生まれたピアノとヴァイオリンのデュオ曲で、演奏上の難易度などの面から滅多に演奏されることのない、名曲の数々をお楽しみいただきたい。
日時:2022年11月18日(金) 19:00-20:30 (開場)18:30
会場:ベヒシュタイン・セントラム 東京ザール 東京都千代田区有楽町1丁目5−1 日比谷マリンビル B1
チケット代金:大人4,500円/小中高校生2,000円(全席自由) ※未就学児のご入場はご遠慮ください
当日券・大人5,000円/当日券・小中高校生2,500円
プログラム
ニーナ・ゼンク:Quasso (2007)【日本初演】
カイヤ・サーリアホ:Tocar (2010)
エリオット・カーター:デュオ (1974)
ジョージ・ベンジャミン:ヴァイオリン・ソナタ (1977)
稲森 安太紀:モトゥス・インテルヴァロルム (2020)
公演04
ヴァイオリン・リサイタル
『 meet 伊桑 尹(イサン・ユン)』
波乱の人生のなか、紡いだ音。アジアを代表する作曲家 尹が描いた世界、夢。
1917年 日本統治時代の朝鮮で生まれ、1995年ドイツ・ベルリンで没した波乱万丈の人生を送った伊桑 尹。
大阪に音楽留学し、後にベルリン芸術大学で細川俊夫をはじめ多くの日本人作曲家を教え、20世紀日本の音楽界にも大きな影響を及ぼした作曲家である。
このコンサートでは尹の全ソロ・ヴァイオリン曲と彼にゆかりのある作曲家の音楽作品を紹介する。
西洋音楽がアジア各国に本格流入した20世紀のアジア圏の音楽家にとって、西洋音楽を無視することはできず、また西洋音楽に魅了されていた。その中で、
「東洋人が西洋音楽をどのような形で、どのような意義を持って創り、演奏するか?」ということは現在に至るまでの大きなポイントの一つであるが、尹 伊桑はその一つの答えを見事自作の音楽に見出している。
波乱の人生のなか、彼が紡いだ音の世界を堪能することは、20世紀社会の色々な問題・思想を省みることにも繋がる_。
演奏の前後に尹の生涯、そしてその楽曲について奏者が解説する。
東洋と西洋の音楽の融合の祖となる尹の音楽、そしてその影響を受け自らのアイデンティティを確立していった日本の作曲家たちの音楽を、お楽しみください。
日時:2022年11月26日(土) 19:00-20:30 (開場)18:30
会場:神戸芸術センター プロコフィエフホール 神戸市中央区熊内橋通7-1-13
チケット代金:大人3,500円/小中高校生1,500円(全席自由) ※未就学児の入場はご遠慮ください
当日券・大人4,000円/当日券・小中高校生2,000円
プログラム
伊桑 尹:大王のテーマ (1976)
湯浅 譲二:マイ・ブルー・スカイ 第3番 (1977)
伊桑 尹:庭園のリナ (1984)
細川 俊夫:ウィンター・バード (1978)
伊桑 尹:コントラスト(1987)
Junya Makino
静岡県三島市出身。
東京音楽大学卒業、オーストリア国立グラーツ音楽演劇大学卒業International Ensemble Modern Academy Frankfurt 修了、スイス·バーゼル市立バーゼル音楽院演奏家課程及び現代音楽課程修了。ヴァイオリン及び室内楽を高尾亨、三戸泰雄、齋藤真知亜、アンケ·シッテンヘルム女史、ライナー·シュミット(ハーゲン弦楽四重奏団)の各氏に師事。 その他ベルリン·フィルハーモニー管弦楽団の元コンサートマスター、サシコ·ガヴリーロフ、国際的ヴァイオリニストのアルヴィーン·アルディッティ、イリア·グリンゴルツ、ボリス·ベルキン、国際的オーボエ奏者であり作曲家のハインツ·ホリガーの各氏をはじめ様々な著名音楽家の薫陶を受ける。 これまでに、独奏者としてヨーロッパ各国の主要現代音楽祭に出演する。 演奏活動と並行して、コンサートプロジェクトディレクターとしても活動。
2015年12月より、ウクライナの首都キエフで現代音楽祭 「Kyiv Contemporary Music Days (KCMD)」をVice President 、芸術監督及び奏者として主催。 2021年7月までに100を超える演奏会・レクチャー会を主催·演奏する。2016年9月、独奏者として同音楽祭にてリゲティ ヴァイオリン協奏曲をウクライナ初演。国内では2019年より静岡県三島市において現代音楽祭「Mishima Contemporary Music Days(MCMD)」をディレクター、芸術監督及び奏者として主催。現在は日本及びスイスを拠点として活動中。
Takuya Otaki
Piano
愛知県立芸術大学、シュトゥットガルト音楽演劇大学、アンサンブルモデルン・アカデミー(フランクフルト)、パリ国立高等音楽院で学ぶ。国内外のいくつかのコンクールで入賞後、2016年フランスで行われたオルレアン国際ピアノコンクールで優勝。その後フランス、イタリア、ブルガリア、日本、韓国などで多くのリサイタルや音楽祭に出演。アンサンブル奏者としてもドイツ、フランスを中心にヨーロッパ各地でコンサートを行う。また講師として日本のみでなく、フランス各地10箇所の音楽院でのマスタークラスや、ソウル大学音楽学部でのワークショップを行う。2017年にフランスでデビューCD“ベラ・バルトークとヴィルトゥオージティ”をリリース。2020年には日本演奏連盟主催のリサイタルを東京文化会館小ホールで行い、音楽の友誌にて高い評価を得る。現在東京を拠点に、ソロ、室内楽、協奏曲のソリスト、現代音楽のアンサンブルや初演など、多岐にわたる活動を行う。愛知県立芸術大学非常勤講師。
※11月18日(金) のみの出演となります。